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予防歯科

予防歯科について  2009.06.08

予防歯科について
予防歯科では、口腔内のチェック、虫歯、歯周病の検査、定期清掃、歯磨きや食生活の指導、だ液、噛み合わせの検査などを行います。
予防歯科先進国の北欧で開発された「プロフェッショナル・メカニカル・ティース・クリーニング」といいう概念があります。略してPMTCと呼ばれています。
  • P:Professional 専門家(歯科医師・歯科衛生士)により
  • M:Mechanical 専門の機器を利用して
  • T:Tooth 歯を
  • C:Cleaning 磨きあげる
歯周病の予防には清潔な口腔環境の維持が不可欠です。しかし、歯の汚れは毎日欠かさず歯磨きをしても、完璧にキレイにするは難しいものです。
特に歯と歯茎の境目(歯周ポケット)の汚れは落としにくい部位です。
そこでPMTCでは専門の機器を使い、歯周ポケットのプラーク・歯石を取り除き清潔な歯と歯茎を維持します。
クリーニング(PMTC)の効果
歯質の強化、虫歯の予防、歯周病の予防、歯肉炎の改善・予防、審美性の向上

クリーニング(PMTC)で除去できるもの

  • 歯石・プラーク(歯垢)
  • ステイン(着色)
  • バイオフィルム(細菌性の有害膜)
※プラーク:
いわゆる「歯垢(しこう)」のことで細菌の塊です。付着時間が長いと酸を作り、歯の表面を溶かします。また、骨を溶かす細胞を活性化させ歯の周りの骨(歯槽骨)を溶かします。
※バイオフィルム:
虫歯・歯周病の原因となる細菌の作る膜で、お口の中の細菌が糖類などからエネルギーをもらい、水に溶けない物質を作り上げてしまいます。この状態になると、お薬やだ液はフィルムの中に入れず、歯の表面を溶かしていきます。
口腔内には、大きさが0.5〜数ミクロン(1ミクロンは1000分の1mm)の常在菌が400〜500種類生息しています。
常在菌とは「常に存在する菌」で普段は慢性的に推移し無症状のことが多いのですが、身体の抵抗力・免疫力が低下すると細菌が増殖し、化膿して腫れや痛みといった急性症状が出てきます。
その常在菌の中でいくつかの種類の細菌が虫歯あるいは歯周病の発症・進行に深く関与しています。
虫歯とは?
S・ミュータンス(一般的にミュータンス菌と呼びます。)が代表的な細菌です。糖を取り込んで、代謝産物として酸を産生し、歯を溶かします。(脱灰といいます。)進行すると結果的に歯に穴が開いてしまいます。これが虫歯です。
歯の最も表面にあるエナメル質だけにある時は無症状ですが、その中の象牙質まで進行すると冷たい水がしみたり痛みが出ます。さらに進行して歯の中央部の歯髄組織(一般に神経と呼んでいる部分)まで到達すると激痛になります。
末期的に進行すると歯髄組織は腐ってしまい根の先の部分に膿がたまります。この状態で放置すると骨にまで炎症が及び重症な状態になることがあります。
歯周病とは?
P・ジンジバリスが代表的な細菌です。
歯と歯肉の隙間の歯周ポケットに存在し、歯肉などの組織構築に重要なコラーゲンを分解してしまう酵素(コラゲナーゼ)などの毒素を産生し、歯肉組織を破壊します。
歯周病はゆっくりと慢性的に進行するとが多く、普段は無症状ですが、寝不足や疲れがたまり抵抗力・免疫力が低下すると歯肉の腫れや痛み、排膿といった急性症状を起こします。末期的に進行すると、歯の周りの支えている骨(歯槽骨)が溶けて無くなり、歯がグラグラと動揺して最終的に抜けてしまいます。
虫歯予防

フッ素

フッ素の虫歯予防効果

シーラント

虫歯の始発点となりやすい奥歯の溝は、複雑な形をしているためにブラシの毛先が入りにくいことがあります。そのためシーラントで溝を塞ぐことにより虫歯予防に効果があります。シーラントは生えたての奥歯の虫歯予防には特に有効です。

キシリトール

砂糖や一般的な代用甘味料を異なり、摂取することで虫歯の予防に効果が生まれます。キシリトールは通常の糖分と違いミュータンス菌によって酸を産出せず、ミュータンス菌が体内にキシリトールを取り込めば活性が弱まるとも言われています。
キシリトール製品を長期摂取することで、ミュータンス菌の繁殖が弱まり、砂糖からも酸を生産しにくくなります。よってキシリトール製品の摂取はとても簡単な虫歯の予防法といえます。
虫歯が進行しにくい食生活のポイント

間食など回数を控える

初期の虫歯は、だ液などによる再石灰化で自然に修復されます。しかし、間食により石灰化の修復が遅れ、脱灰が進み虫歯の進行を後押ししていまいます。ダラダラを食べる習慣は改善し、規則正しい食習慣が虫歯予防の第一歩です。

就寝前の飲食は控える

就寝中はだ液があまり出ないため、虫歯が最も進む時間帯です。就寝前に時間をかけて丁寧に歯を磨くことが虫歯予防のおおきなポイントです。
歯周病の進行の原因となるもの

糖尿病との関係

糖尿病と歯周病は密接な関係があり、糖尿病をコントロールできていないと、歯周病を悪化させる原因になります。

喫煙をしている方

タバコをすう人は、歯肉内部の血行が悪くなって免疫機能が低下します。炎症で破壊された組織の修復能力も低下するため、歯周病が早く進行しやすいとされています。

歯にかかる過剰な力

歯ぎしりなどの力は、普段の噛み合わせの何倍もの力を歯周組織に加えます。よって歯周組織に悪影響を与えます。

女性のホルモンバランスの変化との関係

妊娠中は、「妊娠性歯肉炎」というような特有の歯肉炎に羅患することがあったり、「つわり」で歯磨きが不十分になってしまうことも関係します。

口腔乾燥症 (ドライマウス)

口腔内のだ液が減少すると、細菌に対する抵抗力が低下し、歯周病が増殖しやすくなります。

薬物の副作用

カルシウム拮抗薬(抗てんかん薬や血圧・不整脈の治療薬など)の副作用により場合によっては歯肉の増殖が起きるとされています。
歯周病と全身疾患
  • 心血管系疾患(動脈硬化)
  • 糖尿病
  • 誤嚥(ごえん)性肺炎
  • メタボリックシンドローム
  • 骨粗鬆症
  • 早産・低体重児出産
これらの疾患の発症・進行に歯周病が大きく関与することが明らかになってきています。
正しい歯の磨き方
歯をしっかり磨いていも、虫歯や歯周病になってしまうという方が非常に多いようです。これは歯磨きをしていても、汚れを落としきれていないことが原因と考えられます。それでは、どんな点に気をつければ良いでしょうか?
  • 歯ブラシの毛先を歯と歯茎の境目に当て、軽い力で磨く
  • 歯ブラシの毛先を意識し、1本ずつ丁寧に小刻みに磨く
  • 磨く順番を決め、1つの歯も残さずに磨く
  • 力を入れず歯と歯の間にも毛先が入り込むように磨く
  • 歯並びに応じて、1本ずつ歯ブラシを当てる角度を調整して磨く
  • 適材適所で歯間ブラシ、デンタルフロスなどを使い分ける

虫歯・歯周病予防に効果的な3DS
3DSとは、デンタル・ドラッグ・デリバリーシステム(Dental Drug Delivery System)の略で、虫歯や歯周病の原因となる細菌を除菌するため、薬の働きを最大限に発揮するように工夫された方法です。

虫歯菌にはフッ素化合物、歯周病菌には抗菌剤を用います。

治療順序は、歯のクリーニング後に上下の歯型を取ってマウストレーを作り、そのトレーに薬剤を入れて5分間装着します。 トレーと薬剤は持ち帰っていただき、普段の歯磨き後に使用していただくと虫歯や歯周病予防に効果があります。

約4〜6ヵ月の間隔で顕微鏡による定期検査を行い、メンテナンスを継続していくことで、虫歯や歯周病にならない口腔環境が維持できます。